タイム トゥ チャント
――イギリス創価学会の社会学的考察

著:ブライアン・ウィルソン

  カレル・ドベラーレ

訳:中野毅(創価大学教授)

 

出版元:紀伊国屋書店

 

46判/444頁
定価(本体2,300円+税)

ISBN4-314-10117-2 C1015

 

  「唱題の時」がきた
宗教社会学者が明らかにする
イギリス創価学会メンバーの信仰への道筋
目 次

 


    T 序 論
    U イギリスSGIの規模と体制
    V 出会い・魅了・そして改宗
    W 信仰経歴
    X メンバー――その家族と友人
    Y イギリスSGIの社会構造
    Z 価値創造者たちの価値
    [ 会員と組織
    \ 日蓮仏教の実践
    ] 唱題によって達成されたもの
    エピローグ
     付論 日蓮正宗と創価学会の分裂
     付論 @Questionnaire
        AThe Interview Schedule

 

国境を越える宗教  

 今日、多くの宗教は、国境を越えて世界的に展開していますが、日本生まれの宗教運動で、海外で大きく発展して代表例が「創価学会インターナショナル」(略称SGI)です。
 本書は、イギリスのSGIについて、国際的な宗教社会学者が、当事者とのインタヴューや標本調査、参与観察などの社会学的な方法で調査し、SGIの理念と運動が、イギリスの青壮年層に、どのようなものとして受け入れられ、いかなる意味と役割、社会的機能を担っていたか、その受容のメカニズムを分析した本格的な研究書です。

現代社会に適合する倫理規範  

 本書では、イギリスにおいてSGIの仏教理念と運動が、キリスト教の神の権威に基づく道徳の規制から人々を解き放ち、「個人の自立」「上からの権威に依存せず、自分の人生に自分自身で責任を取る」「自助努力」の必要性と大切さ、自分らしい生き方の追求を奨励する、新たな規範を提供した点に注目しています。

信仰によって生まれた価値  

 イギリスSGIの多くのメンバーは、その基本的信仰活動である「御本尊への唱題」は、御本尊を鏡として自分自身を見つめさせ、それまでのエゴイスティックで狭量な生き方を反省させ、さらに、それは人間としての幅を広げ、人格の向上を目指すうえで、また、自分の新しい可能性を発見し、挑戦していくうえで有意義であった、と述べています。
 また、座談会などのSGIの活動は、地球レベルに始まるさまざまなレベルでの新しい人間関係の形成、人間性への信頼の回復に、大きな役割を果たしたいる、と語っています。

著者・訳者紹介

 

ブライアン・ウィルソン(Bryan Wilson)

カレル・ドベラーレ(Karel Dobbelaere)

1933年、ベルギー生まれ。ルーベン・カトリック大学に学んだ後、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。現在、ルーベンス大学教授。1983-91年に国際宗教社会学会の会長を歴任。オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジの客員研究員、日本の南山大学宗教文化研究所の客員研究員など、各地で研究を行う。世俗化論、宗教組織論の領域で宗教社会学の発展に寄与する。著書に『宗教のダイナミックス−世俗化の宗教社会学−』(ヨルダン社)などがある。

中野 毅(なかの つよし)

 

 
 

 


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