What's Sociology

of Religion?

 

-宗教社会学って何だろう?−

 

 

宗教社会学とは「宗教を社会学的な方法でとらえる学問」です。当然のことながら、宗教を「これは正しい、これは正しくない」というように選別するものでもありません。

 

 

Auguste Comte 1798-1857

社会学の祖であるオーギュスト・コント以来、社会学にとって宗教は重要な社会現象と考えられてきました。コントは宗教(キリスト教)が果した役割を社会学に置き換えようとしました。この点では社会学は宗教と対立するものでした。
 コントのような考え方は次第に姿を消していきましたが、社会学は社会における宗教の役割や、その変化の原因や環境について説明する必要がありました。そこで過去の社会での宗教の機能を検討するようになります。
マックス・ウェーバーは『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で、なぜ西欧においてのみ資本主義が発展しえたのかを説明しようとしたとき、社会組織を決定づける価値体系の源泉として宗教を見ました。社会を発展させる役割を宗教に認めたのです。

Max Weber 1864-1920 

Emile Durkheim 1858-1917

エミール・デュルケームは『宗教生活の原初形態』で宗教が社会に対して担った潜在的機能を分析しました。過去の社会では宗教が社会的同意の形成を促すものであったと考え、宗教は社会を貫く価値、凝集力、規範的秩序を与えるものとして捉えました。

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

宗教は人々に物事を判断する基準や行動を起こす動機を与えたり、ある特定の感情を呼び起こしまたは逆にコントロールしたりし、人間的な思いやりを引き出したりします。こうした事柄は社会的統制・社会的同意や感情の表出のあり方に関心を抱いている社会学者の研究対象になりえるのです。

 宗教社会学は一種の社会科学ですから他の社会学と同じように、ある特定の宗教を調査する場合、統計学的な方法で宗教現象をできるだけ客観的な「データ」に置き換えます。しかし人間の内面に関わる宗教を真に理解するにはこれだけでは不十分です。宗教集団に参加している人々が何をどのように考えているかを把握しなくてはなりません。そこで参与調査やインタヴュー(面接調査)といった方法も用いられます。

 こうして宗教社会学は宗教の信条、実践、組織などの裏にあるその集団や社会を動かす原理を明らかにしようとします。ですからこれは社会学全般にもいえることですが、それまで「あたり前」と考えていたことが根底から覆されることがあります。とくに宗教という領域でそれが起こるということはかなり刺激が強いことでもあります。だからこそ宗教社会学は人間のあまりに人間的なものを私たちに教えることができるのです。

 

参考文献:

Bryan Wilson Religion in Sociological Perspective, Oxford, 1982.

Gordon Marshall(eds.) Oxford Concise Dictionary of Sociology, 1994.

 


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