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表題:表題、著者、日付を記すために1ページをもうける。ときには論点を一層はっきりさせるために、表題は主題の他に副題をつけることもある。
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序言:著者が読者に私的な話をなす場であり、たんに「序」あるいは「序文」、また、「はしがき」、「まえがき」ともいう。ここでは当研究課題を選んだ私的動機などの論文の成立事情、さらには助力者への感謝の言葉を述べる。
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序論:著者が読者に対して、はじめて主題について語りはじめることころである。ここでは問題提起を行い、主題を確定し、その背景を説明し、同論題についての研究史に触れ、当研究の学問的意味を述べ、また、論文の内容、構成などについて略述する。小論文のとき、序論はしばしば序言と合併して一章をなす。
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本論:序論で提出された主題を充分に、かつ具体的に展開する場である。著者は厳格な論理と厳密な実証によって、論旨に充分な説得性をもたせるように配慮しなければならない。
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章・節:長編の論文は論旨を一層明確にするため、論旨の段落にしたがって、全体をいくつかの章に区切り、各章にはその内容を端的に示す表題をつける。章をさらに節にわけ、また、それに表題をつけることもある。場合によっては、章節の中でさらに区切るため、一行の空白をあけたりすることもある。
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結論:序論において提起された問題に対する答えである。それは本論で展開された議論の総括であり、本論から論理的当為として無理なく抽出されたものでなければならない。「むすび」ともいう。
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プロローグ・エピローグ:研究課題が従来あまり知られていない、特殊な理論あるいは歴史の一段面、または特殊な地域を取扱う場合にもうけられる。これは読者を一般的な背景から導入し、再び一般的な背景へつれもどすことによって、特殊の主題をより大きな世界、より大きな流れに位置づけ、読者の理解を深めることに役立つ。